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旧暦の3月の吉日を選んで行われる祖先を供養する行事です。
中国の暦法二十四節季の一つ「清明」の季節に行わ れ、沖縄では単に「シーミー」と言ったら清明祭の事を指します。
きれいに掃除した門中(父系の血縁)墓の前で、皆で協力して用意したお供え物を墓前にそなえて、

自分たちもいっしょに食べてお酒も飲み、にぎやかな一時を過ごす。

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お墓の前の広い空間は、このときのためのものらしく、雨天や日差し除けのシートをかけるためのフレーム付きも有ります。

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「シーミー」でお供えする料理の主役やっぱり女性陣で、おばーを筆頭に、お母さん、お嫁さん、娘さんとみんなで料理の準備をします。その時には、 おばーが監督兼コーチとして料理の指示しながらみんなでやっています。

最近では、スーパーでシーミー用のご馳走オードブルが売り場の真ん中に並んで便乗して売り出しを企みます。

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ちなみに、男性陣は朝早くから墓掃除で、周辺の草刈や木が生い茂っていたら枝うちなど、これまた忙しいです。

お供えする料理の中身は、赤かまぼこ、三枚肉の煮付け、結び昆布、厚揚げ、魚天ぷら、お餅を重箱に詰めます。果物やお菓子もお供えし、昔は豊かではなかった沖縄ではかなり豪華なご馳走です。食べ物のなかった時代に、何かの行事の時だけご馳走が食べらることに大きな喜びがあったようです。 栄養的にも、良質なたんぱく質である豚肉、豆腐、かまぼこ、ミネラル豊富な昆布、ゴボウ、でんぷん質の田芋などバランスが良いだけでなく、日持ちしやすい内容になっているのです。炎天下の中でも、ご先祖様にしっかりと食べれるように日持ちした料理をお供えして、生きている我々も「うさんでー」するのです。

「うさんでー」とはお下がりのことでご先祖様にお供えしたお下がりを皆で食べることを「うさんでー」と言います。

「シーミー」の時は、沖縄各地で生活をしている親戚が一堂に集まる最大の行事で、本土各地からこられる方もいます。久しぶりに顔をあわせ近況を聞いたり、子供たちは久しぶりに会ういとこ達と遊ぶことにより親戚とのつながりを学んだり、ご先祖様に感謝の気持ちを忘れてはならないと言う心の温かさを、祖父母、両親、親戚のおじさんおばさんから学ぶと言う生きた教育が「シーミー祭」には育まれています。

 

 

2013/05/09